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HR・就労支援

2022.03.04

パソナ総合研究所 全年代の在宅勤務経験者1,000名に聞く
『第2回 コロナ後の働き方に関する調査』
第1弾「在宅勤務による仕事への影響」結果を発表

株式会社パソナグループ(本社:東京都千代田区、代表取締役グループ代表 南部靖之)で、社内外の専門家と共に様々な社会課題の解決に向けたフォーラムの開催や提言を行う「パソナ総合研究所」(所長:竹中平蔵)はこの度、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた緊急事態宣言中に在宅勤務を経験した三大都市圏の方々を対象に、『第2回 コロナ後の働き方に関する調査』を実施いたしました。

本調査は、2020年12月1日に発表した第1回調査との比較調査です。新型コロナウイルス感染拡大で在宅勤務が広まった2020年の第1回調査と、その後の大規模な感染拡大(第3波~第5波)で在宅勤務の長期化が進んだ今回(2021年)の第2回調査の結果を比較することで、働く人々への在宅勤務の浸透度や、仕事や生活、意識や価値観への影響を明らかにします。
今回は第1弾として「在宅勤務による仕事への影響」に関する結果を発表(※第2弾「生活・キャリア意識への影響」は近日発表予定)。ポストコロナの新しい社会の実現に向けて、コロナ禍における在宅勤務の実態や成果、今後に向けた課題を探ります。
 

調査結果のポイント

●緊急事態宣言中の在宅勤務実施率は、全体では92.1%と前回(2020年)の調査と大きな変化はないものの、「週4日以上」の比率は大幅に低下。さらに、宣言解除後の在宅勤務実施率は70.8%に減少し、「在宅勤務を行っていない」が約3割と大幅に増加するなど、出社への回帰が顕著となった。
一方、在宅勤務中の仕事のパフォーマンスは、チームとして(管理職への質問)/自身として共に、「向上した」の比率が前回より増加しており、在宅勤務に習熟してきたことが窺われる。

●在宅勤務による労働時間の変化は「変わらない」「減少した」が共に40%程度で前回と同傾向。減少理由は前回同様「不要不急の会議などが減少した(43.8%)」が主な理由だが、「仕事量が減少した」を挙げる割合が低下。

●パフォーマンスの最適化として適切な在宅勤務の頻度は、前回同様、チームとして(管理職への質問)/自身として共に「週に2-3日」という意見が多い。
一方、管理職のうち50代以上の男性では、チームのパフォーマンス最適化のためには「在宅勤務をしない方が良い」ないし「週1回」とする割合が合わせて50%を超えた。

 

<調査概要>
調査方法:インターネットを通じたアンケート方式
調査期間:2021年11月19日~22日
調査対象:2021年の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた緊急事態宣言中に、 在宅勤務を経験した三大都市圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、 大阪府、京都府、兵庫県)の20歳以上の男女
回答者数:1,101名
回答者属性:20代、30代、40代、50代、60代以上 男女 各100名超

1.在宅勤務による仕事への影響 <実態・パフォーマンス変化>

■前回(2020年)と比べて、2021年の緊急事態宣言中(7~9月)の在宅勤務実施率は、全体で92.1%と大きな変化はないものの、「週4日以上」は28.0%と大幅に減少。 さらに、緊急事態宣言解除後(10月~)は全体で70.8%に減少し、「行っていない」が29.2%と大幅に増加するなど、出社勤務への回帰が顕著となった。

Q1. コロナ禍になり、あなたは在宅勤務をどのくらいの割合で実施していましたか。
(1)緊急事態宣言 期間中(2021年7~9月)(単回答)



(2)緊急事態宣言 解除後(2021年10月~)(単回答)



■【評定関与者(管理職)への質問】
在宅勤務によるチームへのパフォーマンスは、前回に比べて「向上した」の割合が増加し、「低下した」の割合が減少した。前回同様、若年層(20代・30代)は「向上した」の割合が高く、世代間格差が見て取れる。

Q2.(「部下の評定・人事評価を行っている」方のみ)
出社勤務時と比べて在宅勤務によるチームのパフォーマンスに変化はあったと感じますか。(単回答)



■【評定関与者(管理職)への質問】
パフォーマンス低下の理由は、「コミュニケーションの低下(70.0%)」「各人の業務状況の把握が困難(58.8%)」が前回と同様に1・2位に。 「リモートワークに向かない職場だから」が減少した一方、「各人の業務状況の把握が困難」「各人への十分な個別指導が困難」が増加しており、在宅勤務の常態化により、丁寧なマネジメントの重要性が認識されるようになったと推察される。

Q3.(Q2で「出社勤務時と比べて在宅勤務によるチームのパフォーマンスが低下した」と回答した方のみ)
チームのパフォーマンスが低下した理由は以下のうちどれですか。(複数回答)




■在宅勤務による自身のパフォーマンスは、前回に比べて「向上した」とする割合が増加。 20代の男性では「向上した」とする割合が半数を超えた一方、40代以上では男女とも「低下」が「向上」を上回った。同居家族の有無による結果の差は年代別ほど大きくなく、世代間の格差が明確に出ている。
在宅勤務による自身のパフォーマンスは、評価関与者(管理職)では「向上」が「低下」を上回っているのに対し、非関与者(非管理職)では逆の結果となった。

Q4. 出社勤務時と比べて在宅勤務によるパフォーマンスに変化はあったと感じましたか。(単回答)




■自身のパフォーマンスが低下した理由は「自宅では業務への集中が難しいから(51.7%)」が増加し1位に。一方「リモートワークに向かない職務だから(31.6%)」は大きく減少。 年代別では、20代で「上司や同僚とのコミュニケーションが十分にとれないから」が前回の60.3%から47.7%に、また「リモートワークに必要な機器やソフトウェアの不足や未熟練があるから」が前回の25.9%から13.6%に、それぞれ大きく減少した。 一方、50代では「自宅では業務への集中が難しいから」が前回の29.1%から今回は50.0%に大きく増加。また60代では、「リモートワークに必要な機器やソフトウェアの不足や未熟練があるから」が前回の10.0%から今回は28.0%に大きく増加した。


Q5.自身のパフォーマンスが低下した理由は以下のうちどれですか。(複数回答)

2.在宅勤務による仕事への影響 <労働時間の変化>

■在宅勤務による労働時間の変化は「変わらない」が43.1%、「減少した」が35.9%。 「増加した」と感じている割合は40・50代の女性が、他の属性よりも高い傾向。

Q1. 在宅勤務中は出社時と比べて労働時間は変化しましたか。(単回答)



■労働時間の減少理由(複数回答)としては、前回同様「不要不急の会議などが減少(43.8%)」「雑務に煩わされず集中できた(43.3%)」が1・2位となった。「仕事量が減少(34.4%)」は、順位は変わらないものの、割合は前回より減少した。
最も当てはまる理由(単回答)は、今回は「雑務に煩わされず集中できたから(28.9%)」が1位となった。


Q2.(Q1で「在宅勤務により労働時間が減少した」方のみ)減少した原因は次のどれですか。(複数回答・単回答)




■労働時間の増加理由としては、複数回答・単回答共に、前回と同様に「オンオフの切り替えが難しく効率が落ちたから」「割振られた仕事量が増加」が上位となった。一方、「ITインフラなどが不十分で効率が落ちたから」は大きく減少した。

Q3.(「在宅勤務により労働時間が増加した」方のみ)増加した原因は次のどれですか。(複数回答・単回答)

3.在宅勤務による仕事への影響 <課題>

■【評定関与者(管理職)への質問】
チームパフォーマンスの最適化として適切な在宅勤務頻度は、前回同様「週に2-3日」(35.4%)が最も多かったものの、その割合は減少。 男性50代以上では「在宅勤務はしない方が良い」「週に1日程度」を合わせると50%を超え、緊急事態宣言解除後の実際の実施率(詳細は2頁)と同程度の数値となった。多くの会社で管理職層を担うこの年代の意向が、実際の運用に反映された可能性がある。


Q1. チームとしてのパフォーマンス最適化には、在宅勤務等(サテライトオフィス勤務を含む)をどの程度行うのが適切と考えますか。(単回答)



■自身のパフォーマンス最適化に向けて適切な在宅勤務の頻度は、前回同様「週に2-3日」(32.9%)が最も多かったものの、その割合は減少した。男女とも若年層(20代・30代)で「週2-3日」「週4日以上」が多い結果となった。
評定関与者と非関与者を比較すると、前回同様いずれも「週に2-3日」が最多だが、評定関与者は非関与者に比べて「週に1日程度」が多く、「週に4日以上」が少ない傾向があり、出社勤務を望む傾向が強い。


Q2. 自身のパフォーマンス最適化には、在宅勤務等(サテライトオフィス勤務を含む)をどの程度行うのが適切と考えますか。(単回答)





■在宅勤務を円滑に行うための「家庭内環境」の課題としては、前回同様「インターネット環境の改善(46.1%)」「プリンタやモニタなどの機器が不十分(41.3%)」「通信費や光熱費の負担(39.5%)」の順だった。 男女・年代別でみると、男性では30代で「同居する子どもとの関係」が他の属性に比べて多く、女性では40代で「通信費や光熱費の負担」が多い傾向があった。

Q3. 在宅勤務を円滑に行うための家庭内環境の課題は何ですか。(複数回答)




■在宅勤務を円滑に行うための「業務上の課題」は、前回同様「チームのコミュニケーション機会の確保(50.9%)」「各人の業務(タスク)の明確化(46.8%)」「紙や捺印が必要な業務フローの見直し(38.2%)」の順だった。
前回と比べて「マネージャーの管理能力の向上」や「各人の業績評価の明確化」の割合が増加しており、管理職の間で丁寧なマネジメントの重要性が認識されてきた(詳細は3頁)という結果と一致する。
男女・年代別では、男性30代で「各人の実績評価の明確化」、男性60代で「チームのコミュニケーション機会の確保」、女性では30代・40代で「紙や捺印が必要な業務フローの見直し」が、他の属性に比べて高い。


Q4. 在宅勤務を円滑に行うための業務上の課題は何ですか。(複数回答)

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